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オーダー家具の作り方 ~ MADE IN シズオカ の 飾棚 ~

昨日、静岡は久しぶりの大雨。

「まいったなぁ~」 っと思いつつTVをつけると、

首都圏では、何年ぶりかの大雪みたいで。。

当工房の地域は温暖で全く雪が降らないので、雪景色に憧れるのですが、、

恵まれた環境で仕事が出来ることに感謝しつつ。

 

昨年末、オーダーの飾棚 を納品してきましたので、こちらのブログでご紹介したいと思います。

ご連絡を受け、お客様のご自宅にお伺いして打ち合わせ。

一冊の古いパンフレットを見せて頂きました。  「こんな感じの飾棚が欲しい。」

30年以上も昔の痛んだパンフレット。 「当時、欲しくても手が届かなかったんです。」

永年の想いを叶えたい。 そして、当工房に依頼して頂ける事にとても嬉しくなりました。

 

パッと見は、伝統的な飾棚に見えますが、所々にモダンな加飾が施されています。

お客様は、 「ここがポイントなんだよね。」

構想を練ります。

パンフレットは、静岡の某有名楽器メーカーのものでした。

今現在は、海外産の安価な家具が大量に出回り、苦しい状況を強いられていますが、

静岡県は、かつて高度経済成長時代、婚礼家具、ドレッサー、仏壇などの有数な産地で、

今現在も、家具製造業が盛んな地域です。

特徴としては、家具製作にあたり、分業体制 をとっていることです。

一ヶ所の工房で完結させない。 材木、製材、突き板、木地屋、塗師屋、金物屋、、、

昔からの様々な業種、職人がいます。

 

今回は、このパンフレットの時代背景を含め、製法から考えてみました。

様々な業種、職人達による分業。  「僕は木地屋。」

かつてこの飾棚も、その様に作られたのだろうと。

表面材は、お客様との打ち合わせによりナラ材にて製作することになりました。

見えなくなってしまう部分の構造部も、昔ながらの工法で製作します。

いきなりの完成写真ですが、、

塗装は、拭き漆調のウレタン塗装仕上げです。

永年、仏壇を塗装してきた塗師屋さんにお願いしました。

ウレタン塗装と言えど、今回の制作意図を説明したら、完璧に再現してくれました。

永年の技が光ります。

そして納品です。

代々伝わる、農家のお宅に嫁入りしました。

「ありがとう。」  この言葉が、ホッとして そして嬉しくなります。

自身の再確認。 とても勉強になった作品です。

 

ありがとうございました!

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